カイ

ザ・ピーナッツバター・ファルコンのカイのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

出る映画を間違えない男、それがジョン・バーンサル。自らの過失で兄を失い、自堕落に生きるタイラーと、家族に見捨てられ、施設で暮らすダウン症のザックが出会い、再帰と夢の地フロリダを目指すロードムービー。シャイアの人懐っこい演技がズルい。障がいへの欺瞞や偽善を吹き飛ばすような二人の対等な関係に胸が熱くなる。カールもエレノアもクリントも、出会う人皆が同じ視点を持っているから心温まり、同時にこんな人で自分もありたいと思わせる。最後の破局と、その後の嘘のように晴れ渡った旅の終わりが、この映画の結末を観客に委ねる。二人でボートをかわす場面、善人と悪人についての議論、自分の名前を決める瞬間、どれを取っても素晴らしい場面の連続で記憶に残る一作
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