いずみたつや

ザ・ピーナッツバター・ファルコンのいずみたつやのレビュー・感想・評価

4.0
施設の窓から世界へと「生まれ落ちた」ファルコン。

この主人公を演じるザック・ゴッツァーゲンがとにかくキュートで目を引きます。

彼だけでなく、役者陣のキュートさは感動を覚えるレベルです。

彼の脱出を手助けする老人役のブルース・ダーン、施設の職員役のダコタ・ジョンソン、そして彼の旅の仲間となるシャイア・ラブーフと、それぞれに魅力的で可愛らしいキャラクターを伸び伸びと演じているのが印象的でした。

そのほか、暴力的なホワイト・トラッシュを演じさせたら右に出る者はいない(!?)僕の大好きなジョン・ホークスもいつも通り怖いし、『サイドウェイ』で最高の悪友を演じたトーマス・ヘイデン・チャーチ、登場時間は短いけれど重要な役でジョン・バーンサルも出ているなど、超贅沢なキャスティングにも注目です。

「良いこともあれば悪いこともある」というのは世の常であり、その事実をそのまま飾らず見せて終わっていく淡白さもとても心地良かったです。

「友達は自分で選ぶ家族だ」という言葉が胸に響きます。誰かといっしょに人生を歩んでいきたいと思わせる優しい空気が漂う素敵な作品でした。