静かに心を打つ映画だった。
ロデオ大会で、馬から落ち、頭蓋骨を馬の蹄で叩き割られるという大事故に遭ったカウボーイの物語。医者に止められているにもかかわらず、ロデオ無しでは、生きて行けないカウボーイの生き様を描く。
今作は、俳優が演じているのではなく、実在の人物が自分を演じている。主役のブレイディも、自閉症の妹も、父親も、半身付随になってしまった先輩カウボーイのレインも。本人が演じているから、訴えかけてくるものがあったのだと思う。
人の生きる目的や、自然や動物との共存について、考えさせられる映画だった。
日の光を効果的に使った映像が、美しかった。
アポロのシーンは、辛かった。
今年のアカデミー賞にノミネートしている「ノマドランド」と同じクロエ・ジャオ監督。そちらは、まだ観ていないので、観るのが楽しみだ。