がんがん

ザ・ライダーのがんがんのレビュー・感想・評価

ザ・ライダー(2017年製作の映画)
4.0
ノマドランドの監督作品とのことで、Netflixで明日4/6まで鑑賞可能です。

滑り込み鑑賞!気にはなってたけど、あんまり観るつもりはなかったのですが…これは本当に観てよかった…ありがとう、ちゃおたん…


ノマドランド良かった人で、まだ間に合うなら絶対観た方がいいです、ほんとマジで。

ノマドランドとザ・ライダーの両作を鑑賞してこそようやくお互いの作品が補完されるというか。ザ・ライダーに対してのアンサーソング的なノマドランドというか。それぞれの主題の輪郭が明確になるというか。

どちらも「人間が生きる意味とは?」という普遍的で永久的な主題を描いているのですが。

ザ・ライダーでは人間が馬という動物、つまり生き物である有機物に乗る物語。

ノマドランドでは人間がバンという自動車、つまり機械である無機物に乗る物語。

それは生き物と鉄の塊という違いがあるのだけれども、どちらも生命のメタファーとして描かれていて。人間の移動手段としての乗り物という意味をこえて…生命に触れる時に人間は何をそこに見出すのか?人間は何のために生きるのか?という監督からの問いかけとなっています。


本作も映画館で観たかったです…

ノマドランド同様に絵作りが本当に美しくて、環境音や馬の蹄や鞍の音もすごく心地よくて。これはスクリーンとスピーカーで体感したかったです。

監督はマジックアワーの映し方が本当に巧みですね。アングル、色調、俳優のシルエット、次のカットに行くまでの秒数、何から何まで計算され尽くした絶妙な絵がたくさんありました。


ノマドランドがオスカー受賞で、ザ・ライダー記念上映待ってます!!








一点だけ、蛇足かもしれませんが字幕がもったいなかったのがありまして…

ラストで「お前もな」と友人が言ってくれるシーンですが。原語はYou too, cowboy. となってまして。「お前もな、カウボーイ」に絶対するべきでしょ…どんな想いを込めて友人がカウボーイと言ってくれたのか…

めちゃくちゃ素晴らしいセリフなのに、これは本当に残念な字幕でした…
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