しょうちゃん

ザ・ライダーのしょうちゃんのレビュー・感想・評価

ザ・ライダー(2017年製作の映画)
4.0
命を危険にさらすとわかりながらも、
捨てきれぬロデオへの想い。
事故で大怪我を負ったカウボーイは、
後遺症による恐怖と葛藤しながら、
新たに生きる意味を探す。

公開中の“ノマドランド”のクロエ・ジャオ監督作品の本作が、
Netflixで配信中だったのも知らず、
2021年4月6日で配信終了だという事とで慌てて鑑賞。
本作は長編2作目みたいです。
ストーリーは、
大怪我をしたカウボーイが自身の生きる意味を探す話で、
出演するブレイディ・ジャンドローの実話がベースになっている。
ノンフィクションが7割で3割はフィクションらしい。
初めて見る俳優さんかと思いきや、
モデルとなるカウボーイを本人自身が演じており、
父と自閉症の妹を含む、
登場人物は全て当人たちが実名のまま演じている。
クリント・イーストウッド監督の“15時17分、パリ行き”と同じであるが、
本作の方が本人キャストで成功だと思う。
ロデオに夢を抱くカウボーイに焦点を当てており、
とくにドラマチックな展開があるわけでもなく、
とても静かで淡々と進んでいく。
役者でもないブレイディ・ジャンドローだが、
彼の感情を抑えた演技が見事。
最後の決断まで心の中の葛藤が丁寧に描かれている。
馬は走れなくなると安楽死されるが、
人間は目的を失っても生き続ける。
クロエ・ジャオ監督の最新作でもある、
マーベル映画の“エターナルズ”も楽しみである。
しょうちゃん

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