2018年のゴッサム・インディペンデント映画賞で「女王陛下のお気に入り」や「ビール・ストリートの恋人たち」など名だたる名作をおさえて作品賞を受賞しているという、ずっと観たかった作品が遂にNetflixに…！
ロデオという危険を顧みず注いできた情熱が行き場を失い、ひたむきに前へ進もうとしているにも関わらず、うまくいかなくて。生き方を変えざるえない、そんな人生の帰路を美しい馬と駆け抜ける荒野と共に丁寧に紡いでいる。
諦めない限り、夢は続く。それは信じ続けているレインにとってもそうだし、どんな形であれブレイディーがここから先辿り着く未来もそうなんだと思う。走れなくなっても、人間は生き続けていく。そこに真摯に向き合った作品に、胸がいっぱいになった。
そして、何より馬たち、ライダー仲間たち、妹や父親との互いへの愛と優しさが鮮明に伝わってくるところも良かった。自暴自棄になったりフラストレーションを爆発させたり…そうしたい気持ちは勿論あるはずなんだけど、安易にそこを見せずに抑揚的に静かに描いてるところもとても好きです。人間が持つピュアな部分というか。その人物像に関しては、実話に基づいた話を実名で御本人が演じているところも大きいのかな。大事にしたい作品がまたひとつ増えました。
