作品名からの連想とは違い、季節は秋。
認知症の祖母と暮らす、ナンパ塾の塾長 淳。
女性経験がない圭太と、その圭太が恋をする絵美。
見栄から嘘を重ねる楓。
継母との生活を気まずく思う達也。
達也に恋するかおりと、複雑な思いで協力する理恵。
息が詰まるような日々を打破するように、張り詰めた気を切らすように、大きく咲く花火。
空を見上げるその瞬間、世界から3人称は消える。
花火と、自身と、相手だけ。
本来、流れゆく日常でも同じはずだがひとはそれに気付けない。
深層的には他者を等閑視していても、不安や孤独感、世間体が意識を外へ向ける。
嘘も、愛も、自身と相手の世界のため。
"透明花火"という意味が少し分かったような気がした観賞後。