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ソウル・キッチンのとぽとぽのレビュー・感想・評価

ソウル・キッチン(2009年製作の映画)
3.5
ソウルを感じろ!町外れの倉庫みたいな場所そこがソウル・キッチンで、その名前に恥じぬ剥き出しのぶつかり合いのフルコースを堪能できる。ソウル・キッチンは庶民の味方。ハリウッド映画には出せないドイツの暑苦しさ・むさ苦しさみたいな熱が画面からずっと駄々漏れ。その最たるが庶民が愛する料理の数々で、油っこいものが食べたくなる!「タイトルだけずっと知っていて何だかんだ見てこなかった映画ランキング」上位の本作をやっと見た(そして割と近年の映画だった)。みすぼらしくてクレイジーで不器用で不完全な愛すべき人間模様が雑多煮のように盛り込まれている。好き勝手やって、閉店してからもグダグダしたい。女の都合、男の馬鹿さ、うだつの上がらない人々による悲しい人間の性が呼ぶ皮肉な大騒ぎ。プロットにおいてどこが一番重要なのか、話をこの先どう転ばせたいのかなかなか見えにくいという印象を受けたけどそれも本作にとって一種の武器になる?裏切り者!ユダ!もうボロボロ。そして案外肝心なときの話の転がしかたが運任せだったり。脊椎板ヘルニアの恐ろしさが分かるし、料理はどれも美味しそうなので、思っていたほどキャッチーな作品ではなかったけど普通には楽しめた。腰は労らなければならない、という教訓に満ちている。最後のカットが素敵にクリスマスを感じられる。

By the way, I'm Han.→誰やねんコイツ!
「旅人は終着駅まで旅を続ける」
20万と15ユーロ!→俺の魂と皆の溜まり場を守る、そんな感じで今日だけは心まるごと貸し切りみたいな
TOMATOMETER73%AUDIENCE74%
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