社会のダストダス

融合体の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

融合体(2017年製作の映画)
3.8
「第9地区」などのニール・ブロンガンプ監督による短編作品。Youtubeで日本語字幕付きで視聴可能。「エイリアン」シリーズや「遊星からの物体X」といったSFホラーのラスト20分を切り取ったような内容。

北極圏のどこかの施設の労働者バークレイ(ダコタ・ファニング)と兵士のクイン(ホセ・パブロ・カンティージョ)。もとは98人いたクルーの数も生存者は二人だけになってしまった。二人は人間を吸収する「あれ」から逃げ回っている。

「あれ」と呼ばれる怪物は、体中から吸収した人間の腕を生やしているとても美しい見た目の集合体クリーチャー。取り込んだ人間の知能や記憶も有しているらしく、指紋認証が必要な場所でもたくさん手があるためそのうち入ってきてしまう。

主演はダコタ・ファニング、暗い画に戦慄の表情が映える。カナリア級結合体という合成人間の設定、例の怪物と関係があるのだろうか。普通にホラー映画の主役もいけそうな感じ、てかやって欲しい。短い時間ながらも真に迫る恐慌演技で、こちらにも恐怖が伝わってくる。

設定とかはあまり詳しく説明されないけど、普通に長編映画で観てみたいクオリティの緊張感がある。怪物の設定も気になる、見た目が最高、元々はどんな姿だったのだろうか。
ウニュウニュでヌメヌメでピクピクしている、お好きな方にはたまらない造形美。

SFホラーが好きな方にとっては美術館にでもいるような気分に浸れることだろうが、俗にいうグロい表現が苦手な方にとっては悪夢としか言えないような光景なので注意。