雨丘もびり

ディープ・ブルーの雨丘もびりのレビュー・感想・評価

ディープ・ブルー(1999年製作の映画)
4.5
【硬派なサメ映画の急先鋒】
初鑑賞は劇場で。震え上がって観ました。懐かしぃ。
今見ると、CGに時代を感じて少し切ない。それでも結構怖いです(^^)。

【vs.レジェンドの気概】
ジョーズオマージュを織り込みながら、ジョーズには無いエッセンスを盛り込んで、新しいサメ映画を作ろうという意気込みが漲ってる。良いッ。
アオザメの美しいフォルムと俊敏さが醸し出す恐ろしさは、あの頃けっこう新鮮だった。
観客の痛覚に訴える「噛みちぎり描写」もアオザメならでは。
ギンッ!ガンッ!ギンッ!ガンッ!っていうBGMも相まってとにかくイタそう。コイツらに噛まれたくないッ!っていう心理で惹きつけられ、人物たちへの共感(助かってほしい!)が強くなってゆく。

ジョン=ウィリアムズは機械音をイメージしてジョーズのテーマを作曲したそうだけど、本作の音楽はそれの換骨奪胎めいた印象。

...今見ると設定はいろいろイイカゲン。
知能が発達したという触れ込みのサメが編み出した頭脳戦も無駄が多く、説得力は薄い。
それでも、意外性や非情性で目を惹きまくる展開、サメを使った新たな恐怖表現を提示した製作者側の気概は、初見の方々にも感じて頂きたいなと強く思わせる一作。

MEGを見に行く予定はございませんので、前哨戦のつもりでもございませんw。