コマミー

サムライマラソンのコマミーのネタバレレビュー・内容・結末

サムライマラソン(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

【駆け抜けた男たち】

※久々の劇場での日本映画鑑賞です。「不滅の恋ベートーヴェン」の監督と、ジェレミー・トーマスという、「ラスト・エンペラー」を手掛けたプロデューサーが参加しているという事で、観てみました。↓

去年の年末の事だ。
私はTwitterで、この作品の事を知り、とても気になってしまった。何よりも気になったのは、スタッフの事もそうだが、この作品が何かに似ていてしょうがないからだ。
何だろう…何だろう…と思いながら年が明け、一ヶ月後に、会社の上司にこの事を話した瞬間、[超高速参勤交代]の名前が出てきて、僕はスッキリした。
それでより、この作品の事が気になった。

どうやら、[東京オリンピック公認]の作品のようで、実際に江戸時代に、最初に誕生した[マラソン]について描いている作品のようだ。
[安政の遠足]と言って、[黒船]が来航した江戸後期に、外国からの[脅威]を逃れるために、藩主や足軽を含む男たちに、十五里(約50㎞ほど)を走らせると言うものなのだ。

強い心を育てると共に、彼らに、万が一[刺客]や[隠密]が襲来した時に備えて、準備をさせたのだ。

そして、その遠足に参加している男たちの中にも、[黒い影]が紛れ込んでいた…。

「超高速参勤交代」のように、[行きが~、帰りが~]とついてるように、行きと帰りでストーリー背景がガラッと変わる。
"隠密"という言葉があったが、忍のようなもので、遠足をしている中でも、[静寂]な裏切り合戦があった。

言葉の垣根を越えて、監督であるバーナードが描きたかったのは、江戸の世で駆け抜けた男たちを、[添加物の要らない]クリアな物で、観て欲しい[サムライ映画]だったのではないだろうか。

無駄に美化せず、当時の人々が直面した、1つの[大きな変化の境目]を彼は、日本のスタッフと、日本をよく知るイギリス人のプロデューサーと描きたかったに違いない。


僕は、そう言う意味で、この作品に拍手を送りたい…。
コマミー

コマミー