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彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールドのtetsuのレビュー・感想・評価

4.0
『1917』で描かれた時代について、より理解出来る作品と聞き、鑑賞。

第一次世界大戦に出兵した多くの若者たち。彼らの貴重な記録映像を最新技術でカラー化。当時について語る人々の言葉と共に戦争の真実が描かれる。

映画はスクリーンという平面上の中でしか存在せず、私たちはそれを傍観しているだけ。
たとえ、実際の映像が映し出されていても、私たちがそれを本当の意味で体験することは不可能だし、自分の目で実際に見ることとは大きな差がある。

とりわけ、白黒映画になると、そのレイヤーが1つ増えることで、なんともいえない感覚をより強く感じてしまうのですが、本作ではカラー化された映像に新たな音声が付け加えられているので、記録映像と観客との隔たりが、かなり軽減されているように感じました。

史実を元にしつつ、クライマックスは映画ならではの展開を用意していた『1917』とは違い、本作で映し出されるのは厳しい現実。
R-15指定となっていることもあり、生々しい映像も多々映し出され、覚悟が必要な作品ではありますが、これこそが戦争の本質なのかもしれません。

当時の人々を考えると、本作を観て私たちが感じる恐ろしさは、その1割にも満たないかもしれません。
しかし、『1917』を観た後、事実を知る上で観るべき作品だとも思いました。

参考
映画『彼らは生きていた』レビュー:現代の映像技術で再現された第1次世界大戦=戦争の地獄 | シネマズ PLUS
https://cinema.ne.jp/recommend/karera2020012600/
(本作の音声についてはコチラでも触れられています。)

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https://rockinon.com/blog/rockinon/183582
(監督の次回作。こちらも期待しています。)
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