猫

彼らは生きていた/ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールドの猫のレビュー・感想・評価

4.1
まずは100年前の映像と、インタビューが残っていた事に驚愕。
本来台詞の多い(つまりは字幕を読む量が多い)ドキュメンタリーはほぼ睡魔が襲うのだが、
身体中をつねくり睡魔を一掃。

とにかく観て欲しい。
前半の鷹揚・悠然とした若者の入隊への台詞が戦場に突入(カラー)した途端
どう変わるのか。
今まで観た戦争映画の中で
一番リアルを感じたカラーシーン。
現実に、足の踏み場もないほどの死体。
そこにいるものは、すでに解っていない。
何故、ここにいるのか?
何故、ドイツ兵を殺さねばならないのか?
思考は止まり、ただ生き延びる事のみを思う……
よくぞインタビューが残っていたことか!  
いや、それ以前に話をしてくれた人達がいたことか!

場面はまたモノクロに替わる。
この時の元兵士達の話がつらい。

地味地な編集を重ねた映画人に感謝。
本当に
今こそ観るべき映画だ。
アイヒマンが増え続ける前に。
猫