koyamax

機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのkoyamaxのレビュー・感想・評価

-
にわかガンダム鑑賞。

人類に絶望して、地球をリセットしようとするシャア。
いまいる人たちと地球をやり直すことに希望にかけているアムロ。

この二人が激突するときにどうなってしまうのか。
終生のライバルが一騎討ちする作品として観ました。。

ガンプラつくったことくらいしかない、にわかなので、
色々知っていないと入門できないのではないか。
という敷居の高さを感じましたが、、

まずは、生きる方向性が違うアムロとシャアというのを知っていれば大丈夫でした。(前後を知っていればきっとより深く理解ができるとおもわれます。)


モビルスーツでのアクションや、隕石落下のスペクタクルなどありますが、この映画で魅力的にかんじたところは、そういうところよりも決定的なイベントが起きていない隙間時間ですね。

そこに生きる人々の営みに生活スタイル含めて生生しさがありました。
アムロ、シャア、そしてイデオロギーの対立を引っ掻き回し、とにかく感情で動く女子。それに振り回される人々。。
熟成されていない考えや軍の考え方と全然違った思惑を広げるだけひろげて思い通りにまとまっていない感じ。
全然大人っぽくないむき出しの嫉妬や甘え、寂しさが宿る人々の会話は官能的ですらあり妙に実在感がありました。

全部ひっくるめてアムロとシャア両者が実際に激突するまでに集約されますが、直接激突する時にはすでにそれぞれの信念も、その過程の中強いられてきた犠牲も語りつくされているので、どのような結果になってもせつなくなります。。

人の生き死になども含めて全体的にはドライなトーンで描かれてますが、いろんなしがらみを背負うと同時にそれに固執せざるをえない生き方に悲哀のようなものも感じましたね。
個人的には全然「ニュー」タイプという印象ではないのですが、そこがまたいいのでしょう。。
二人は分かり合えるのかどうか含めて、締めくくり方にいろいろ議論があるそうですが、観終わったあともいつまでも結末について考えてしまいました。

ラストの黒味からエンドロールが流れるまでの数秒に間があるのですが、
これが素晴らしい数秒間です。

この数秒の間に去来する言いしれようのない気持ちを感じるための映画かもしれません。。
koyamax

koyamax