試写会にて。
縦割りな無能社会や一触即発の見えないが確かに存在する脅威…そんなリアルな恐怖に第一線で立ち向かった勇ましき人々の日常の延長線上で描くドラマチックな英雄譚。
回想シーンいる?とも思ったが、それはドラマチックに見せる手法なんだろう。
前半の会議シーンを見ていると『シン・ゴジラ』を思い出される。しかしもちろん彼らが立ち向かっているのはゴジラという虚構ではなく、自然災害という現実。『シン・ゴジラ』で感じたような恐怖、むしろそれよりも近しいリアルな恐怖を感じる。
あれから9年が経ち、復興や原発問題も人々の記憶から忘れ去られてきている。
だからこそ2020年という節目の年だからこそあの大事故を風化させないために、あの日あの時あの場所での人達のことを忘れないためにも、我々日本人が今一度向き合わなければならない真実の物語がそこにはある。
私は地震に脅え自分の保守ばかり考えていたが、彼らは確かに日本を守るために死を覚悟し闘った。これは知らなければならない、観なければならないのではないのかと思う。