これを絶賛してる人は自民党と東電からお金貰ってるんですかね。
プロパガンダ映画だと激昂してる映画人が多いから確認するために見に行ったけど、プロパガンダ映画としてはかなり巧妙な作りに。
総理(菅直人のことを指してるんだけど劇中で名前で呼ばれることはない、渡辺謙演じる東電の吉田所長は実名ででてくるのに)のせいでベントが遅れた、という描写も震災当時の野党が流したデマ、のちに実際の吉田所長自身が否定したのにもかかわらずそれをさも事実のように扱う。
冒頭で「事実にもとづく物語」というテロップが出るのだけど、映画としては事実8:脚色2くらいなもん。その脚色部分の挿入の仕方が恐ろしいほど巧妙。これはバカな人間は誘導されるわ...と思ってしまった。
フラットに映画を観て抱いた印象はこうなる。
「フクイチ事故は天災！防ぎようもなかった！民主党政権は終わってた！東電も官邸に邪魔されて困ってた！現場の人間は日本国民を救うために努力！東電のおかげで今のあなたたちの幸せがあるんだよ！原発ももう大丈夫です！！！」
こういう風に誘導している。これをプロパガンダ映画と言わずに何という。
映画的な演出面でも嘘みたいなタイミングで避難所、アメリカ政府などをカットバックして緊張感を持続させない構成。ださいスローモーション。叫んでるだけの役者。気持ち悪いくらい「空母いぶき」と変わらないです。映画人として恥を知った方がいい。
こんなものを「日本人が見るべき映画」などと言っていいのだろうか。
