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ホテル・ムンバイのbeans045のレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
4.0
とてつもない現場の臨場感

2008年に起きたムンバイ同時多発テロを描いた物語。
乾いた音が映画館では本当にその場にいるような感じにさえなった、映画は2時間だけど、実際には3日間にも及んだというのだから驚き。
イスラム原理主義者に洗脳された事件の実行犯達はまだ年端もいかないのに、こんな凶行を実際に行ったのかと思うと、平和は尊いなと改めて実感したと同時に、やっぱり仕事が無きゃ、余計なことを考えてしまうし、どこかに当たらないとやってられないと思ってしまうのだろう。
主人公のアルジャンは、シーク教徒が肌身離さず大切にするパグリーを顧客の包帯にするところは、自身の信じるものより顧客の命を優先した行動の象徴と写ったけど、あの状況で自分ならそんな行動が出来たか?と考えさせられた。
仕事があるというのは、平和な証拠だとしみじみ感じた。
非常時にも関わらず仕事を忠実に実行する料理長の「お客様は神様だ」はインドでも通じるのか?と思ったと同時にプロとはこうあるべきというのを見せ付けられた。
そして、最後まで赤ん坊を守りきったベビーシッターも。
バジュランギおじさんと小さな迷子では、インドとパキスタンの対立を、パキスタンまで迷子を送り届けるロードムービーで美談な感じだったけど、実際はこんな感じで報復の連鎖なのだろう。

2008年、インドのムンバイにパキスタンで訓練を受けたテロリスト達がボートで乗り込んで来て、駅や繁華街で凶行に及ぶ。繁華街で起きた凶行から逃れた人達がムンバイの高級ホテルタージ・マハルにやって来て匿ってくれるように依頼するが、その最後尾にはテロリストが…。テロリストを中に入れてしまったホテルでは銃撃が行われ、彼らは下の階から凶行に及ぶ。ムンバイには特殊治安部隊はおらず、デリーから呼び寄せるが12時間以上掛かる。この状況で、ホテルに残ることを決意する従業員達が取った行動とは…。
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