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ホテル・ムンバイのshinyaのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
4.5
無差別同時多発テロの悍ましが、目に余るほどに描かれていると同時に、話の軸はぶれずにスリリングな演出も含んだ娯楽要素もある群像劇となってましたね。

不寛容から来る排外主義が招いた、テロリズムの恐怖ではあるが、テロリスト側を完全なる悪として描くのではなく、ちゃんと余白のある表現がなされていた。
救われるには多種多様な文化や人種、宗教、貧富などがある中で、テロリズムへの対抗というのは、この多様性に寛容的になり、精神的に屈しないこと。
そして、何よりも想像力が必要だ。

グローバリズム的な団結というのは、個人的にはどうでもいいのですが、平和を願うのなら団結が必要かもしれないですね。
長編初監督のアンソニー・マラス恐るべし手腕でした。
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