鳥さんの瞼

地獄の鳥さんの瞼のネタバレレビュー・内容・結末

地獄(1960年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

アバンギャルドと悪魔の田村さんを楽しむ映画。

初手絶叫はいい映画
音がユニーク。音楽はじめ演出は所々古いが、いい意味でずっと造り物っぽいのでマッチしている。

展開鬼速い。転から始まっている。

ずっと画面暗い。フィルムの劣化に見えるくらい。黒い画面にはためく朱が良い
斜めや横長の構図が多くて飽きない。
俯瞰やカメラの滑り方が気持ちいい。
かための照明も印象的。
吊り橋のシーン、評判通り見事でした。

地獄パートからは阿鼻叫喚、派手な画面でお祭り状態。よく作ったなと思う場面が続々


地獄へ来ても、田村さんずっと清水さんのこと大好きで超可愛い。

田村さんの言動は勿論、
底を這うような声、つり眉、肉付き、お洒落服(はだけたレースブラウス何???)、死角からの登場、ぜんぶ悪魔っぽくてすごい。
でも人を殺して動揺するし首絞めたら死ぬのはきちんと人間。
オムファタールってこれかもしれない?

が、何故かモテまくり何故か死なせまくる清水さんの方がやばいのかもしれない。。

ラストはわからない
地獄って無限だから物語の終わりどころ難しそう。絵本の方の地獄みたくもしかして救済されたんだろうか。


グロいし理不尽ですが、見事な映像と魔性の人間が楽しめて良かったです。
鳥さんの瞼

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