ガーコ

影裏のガーコのレビュー・感想・評価

影裏(2020年製作の映画)
4.5
表の顔と裏の顔。
どちらの顔が本当の彼なのか。
彼の正体が、ほんの少しずつ少しずつ分かっていくから、ハラハラドキドキ…。

一気に暴かれる訳じゃなくて、ピントがあっちこっちにちょっとずつズレているから、観ていてちょっとイライラしちゃったけど…。
でも、じれったいけど深みにハマっていく感じ。

優しい相方は、お酒を差し入れてくれる、良い人だと思っていたのに…。
実は自分の知らないところで、全然違った表情を見せていたなんて…。

驚愕の真実とまではいかないけれど、ジワジワと人の自尊心をえぐり取ってくるような、裏切り行為が痛すぎる…。

人のことをすぐに信じてしまう私としては、なんだか人間不信になってしまいそう…。

この映画は、これはこうだとか、ああだとか細かい説明が一切ない分、自分でこうなんだろうか、ああなんだろうかと考察を要する映画。
だから、結構頭を使う映画でした。
自分の思っていた事があっていたなら、やっぱりと思ってしまうけど、違っていたなら、なんだと思ってしまうし…。

そして、綾野剛さんの無表情な雰囲気が何考えているのかよく分からないから、余計に色々なことを妄想させられる。

彼は悲しいのか?
嬉しいのか?
信じているのか?
彼のことがどこか気に食わないはずなのに、それでも一緒にいるのは友情か愛情か?
バラバラだった謎のピースを自分で当てはめていかなければならないから、ちょっと野暮ったくなるけれど…。

後半30分はまさかまさかの真実が分かってくるから、思った以上に深い事実に圧倒されました。

また、松田龍平さんの、つっけんどんな雰囲気がなんか役にあっていて面白かった。
凄くフレンドリーなやつだと思っていたら、突然づけづけと言いたいこと言って不機嫌になる。
この人一体何考えてるのか全然わからないなと思ったけど、やっぱり後々彼の本当の姿がわかってくるから、後半は結構辛い気持ちになりました。
結局、彼は何者なのか分からなかったけど。

これは、なかなか難易度の高い映画。
分かりやすい答えを求めるような作品が観たいなら、ちょっと頭が疲れてしまうかも…。
そして、あるがままに人を信じている人にとっては、裏切りの行為に心が病んでしまいそう…。

本当の人の姿っていうのは、見た目だけじゃ分からないってことか…。


最後に、余談…(^^)
脇役の中村倫也さんが、とっても魅力的でした!
いろんな役を見てきたけど、今回もかなりの印象を残す役柄(笑)
この役は彼だからこそ成功したのかもしれない。
なぜなら全然違和感なかったから(o^^o)
今後の中村倫也さんに期待しちゃいます!

今回も素敵な試写会をありがとうございました(^ ^)