太郎丸

クローブヒッチ・キラーの太郎丸のレビュー・感想・評価

クローブヒッチ・キラー(2018年製作の映画)
4.5
自分の父親が殺人鬼なのでは?と疑いを持った少年の、葛藤・青春・冒険を描いた苦い成長ストーリー。

街を騒がせていた連続殺人鬼、クローヴヒッチ・キラー。ふとした事から父親へ疑いの目を向けることになった主人公(少年)と、事件を追っている異教徒の外れものの少女との捜査モノ、ジュブナイルものといえます。身内への疑いに葛藤しながらも捜査を進める少年、追ってきた事件への情熱を止められない少女。時には意見が割れながらも協力し静かに親交と捜査が進んでいく。

殺人鬼の捜査、を主軸にしながら、殺人描写・絵などはほぼ無く、ビジュアル的には平和に見れる作品(ある意味ですごいビジュアル描写が後半はありますが…)。

当然、全体的な話は重く暗い。身内を疑う事の重さ・辛さ、少女の境遇、など殺人が絡む以上、作品の主軸はダーク。ただ、少年少女の交流、友情などのジュブナイル的な要素のおかげでそこまでつらくなく見れました。


後半までは。


ネタバレにならない程度にラストはヘビー。少年の青春と葛藤の終着点、主人公は大人に成長するがその代償・決断は……個人的には好きな作品。
(ウルトラ個人的に、父親役のディラン・マクダーモットが好き、というのもありますが)
太郎丸

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