リーアム兄さん

ブラインドスポッティングのリーアム兄さんのレビュー・感想・評価

ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)
4.5
アメリカの中でも治安が悪く、殺人事件が多いことでも有名なオークランドに黒人として生まれてきてしまった男の宿命を描いた映画。

予告で描かれたシーンは序盤で回収され、本当に伝えたいメッセージがところどころに散りばめられている。

なぜ白人は罪を免れ、黒人は無差別に殺され、または罪を着せられてしまうのか。

終盤での千載一遇のチャンス到来での畳み掛けラップシーンは圧巻であった。今まで味わってきた苦痛全てをぶちまける。

見た目と住む場所でいつものステレオタイプと認識される。そして純粋無垢な子供にですら伝染病のように伝搬していく警察官に出くわした時の対処方法。輪廻転生的な負のループからは逃げられない、最後まで報われなかった不幸な英雄ルークスカイウォーカーのように。

ブラックライヴズマター運動のきっかけとなった事件を描いたフルートベール駅、関連作品ヘイトユーギブもぜひご覧になってほしい。

後世に残すべき名作誕生の瞬間であった。絶賛!