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ブラインドスポッティングのchaooonのレビュー・感想・評価

ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)
4.2
主演が『ハミルトン』のダヴィード・ディグスと聞いて、鑑賞♪

舞台のオークランドの現状も、人種差別や貧富の格差も、パンフレットで入れた知識程度しかなく、その重さも深さも何一つ分かっていない自分には、その問題は軽々しく語れないけれど、差別や格差では単純に括れない、複雑で根深いものがアメリカ社会には存在するんだと、じんわり感じました。
銃社会の怖さや緊迫感も描かれていて、背筋が凍るシーンも。

多義図形として有名な「ルビンの壺」。それを通して象徴的に描かれる「ブラインド・スポッティング(絶対盲点)」。
一方を認知しながら、もう一方を同時に認知することは不可能。
人間は一側面を瞬間的に認知する。
意識に刷り込まれたイメージの払拭は難しく、瞬間的にその刻み込まれた人種間の確執が浮き彫りになる。

黒人から見る白人。
白人から見る黒人。

"白人から差別を受け、不当な扱いを受ける黒人"とうい単純な図式ではなく、両者が抱える葛藤。

ラストのコリンの魂の叫びに震える。
ラップというアプローチだけど、なぜかとてもミュージカル的に感じた。
リズムとライムが刻まれる毎に、コリンの心の痛みや叫びが、見る側にも刻み込まれていくように。
演出としても好きだったし、魂の熱さを感じました!!

ただ重たい映画ではなく、コリンとマイルズの日常のやり取りのコミカルさがバランス良くて、その辺りも凄く好き。
コリン役のダヴィードもマイルズ役のラファエル・カザンも実際にオークランドで過ごした経験のある友人関係とのこと。だからこそ出せる地元の雰囲気や、そこに根付く笑いや音楽が滲み出てるのかなぁ。

全体的に仕上がりもなんかスタイリッシュでかっこいい〜♪