てつこてつ

ドアロックのてつこてつのレビュー・感想・評価

ドアロック(2018年製作の映画)
3.5
派手さは無くとも堅実に作られたサスペンススリラーの良作。

これ、一人暮らしの女性が見たら、結構、トラウマになるんじゃないかな?

勝手に部屋に忍び込むストーカーの恐怖を描いた内容だが、サイコとまでは行かない「ストーカー」気質のキャラクター描写が妙にリアル。銀行窓口受け付け担当のヒロインにクレームをつける、キーパーソンともなる男のじっとりとヒロインを睨み付ける目つき、口調、「お前のほうから先に色目を使ったくせに!」と罵る勘違いも甚だしい思い込み・・この役を演じた役者さん、実に上手い。

正体が知れぬ侵入者の恐怖に怯えるヒロイン目線を意識したのか、男性キャストも、前述のストーカー、銀行の課長、若い刑事と、どこか威圧感があるというか、心の底が読めない顔つきの俳優陣を配しているのがいい。逆を言えば、一番人畜無害そうなキャラこそが怪しいという・・。

ストーリー展開もテンポが良く、終盤に向けて、しっかりと盛り上げる要素が詰め込まれた脚本も巧い。

ベッドの下の隙間からヒロインを見上げる形でエンディングロールを流すカメラワークも好き。
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