悪魔の棲むYeah

ウィーアーリトルゾンビーズの悪魔の棲むYeahのレビュー・感想・評価

3.5
監督の前作『そうして私たちはプールに金魚を、』がとても良かったのでずっと期待していた(前作は今作の公式サイトで見られるのよ)

いま映画館で日本映画の予告を目にすると、きまって1作は記憶喪失か不治の病が物語の柱でしかもたいてい女が患う側で、みたいな感動ポルノが混じってあってうんざりするんだけど、今作はそこらへんに対するアンチテーゼとも取れるところから始まるから、いまの日本でこういうの作られたのはいいことかも、と思った。海外の映画祭で賞をとったという事実なんかよりもずっと。

色々とユニークな撮り方とか独創的な語り口とか、開始しばらくは楽しんでいたんだけれども、そのうち冗長にも思えてきた。監督には今度また短編を撮ってほしい。

エンドロールのさらに終わりの方で、制作幹事だがなんだかって肩書きで電通の名前が出てきて、それだから有名なタレント出演とかトーホーシネマズでの上映とかが実現したんだろうけれども、社員1人の手柄にさせておきたくない、といったような広告屋ならではの醜さもみた気がした。