くろひょう

人間失格 太宰治と3人の女たちのくろひょうのレビュー・感想・評価

3.8
和製ジョーカーの誕生ですな(笑)
(見た目だけね!見た目だけ…)

いやー、面白かった♪
小栗くん、頑張ってましたよ!!
(少し骨太な太宰でしたが)

有名な大作家の実話を元に大胆なフィクション化を試みていて、文学少年・少女にはニヤニヤが止まらない展開だと思います。
(その時代を熱く生きた作家達の名前がずらりと並んでました)

あらすじは…
人気作家として活躍していた太宰治は、身重の妻・美和子(宮沢りえ)と二人の子供が居ながら、「斜陽」を生み出した日記(アイデアノート)をつけていた静子(沢尻エリカ)や、未帰還の夫を待つ身の美容師・富栄(二階堂ふみ)と関係を持っていた。
酒と女に溺れる自堕落な生活を続ける太宰の身体を結核が蝕み、最期の刻を迎えようとしていた…
そんな中、同志である坂口安吾(藤原竜也)に「傑作を生み出す為に全てを捨てろ」と発破をかけられた太宰は、「人間失格」を書き上げる為にある行動に出る…
というお話。
(120分と長めの作品ですが、飽きは来なかった印象です)

藤原竜也くんの演技は、安定の「どぉぉしてだよぉぉーーーっ!!」でしたが、小栗くんも結構引きずられてましたよ(笑)
(掛け合いは見所のひとつでしたね)

あとは、蜷川実花さんが女優さん達を大切に扱っていたのが見て取れました。
(特に沢尻さんをキレイに撮ろうと頑張ってたかな?)

二階堂ふみちゃんの"ふみパイ"と、"A地区の隣のB地区"が映し出されていましたが、全体像は掴みきれず残念な結果に終わりました(笑)
(うるさいよ)

高良健吾くんの三島由紀夫や、成田凌くんの若手編集者・佐倉なんかも好印象でしたよ~☆
(太宰にとっては厄介な相手としてですが)

まぁね、中原中也や泉鏡花、芥川龍之介が出て来ない時点で「ムムッ!?」となったのは内緒です(笑)
(「文豪ストレイドッグス」か)

僕が感じた太宰はですね、「人間失格」なんかじゃ無いんですよ…
女性に対して常に真剣で、願いを叶えてあげたいと思う気持ちが人一倍あるだけなんです!!
(クズはクズの気持ちが分かるってか!?)

っ て 、誰 が ク ズ や ね ん!!(笑)
(恥の多い生涯を送って来ました)

メインヒロインのお三方がお好きな方にはオススメですので是非ご覧になって下さい!!
(女性向けの映画かな~)

最期に…
太宰には三人の子供が居て、長男(第二子)がダウン症だったそうです。
(この映画でもダウン症のお子さんを起用していました)

その子の面倒を見る宮沢りえさんや、長女役の女の子の演技を観て涙が溢れてきました!!
(本物の親子にしか見えなくて…)

太宰の自殺願望は、息子の障害からも来ていたのでは無いかと言われていますね…
(自分に「欠陥」があると感じていたのかな?)

演技って、映画って、凄いなーなんて思った今日この頃です(笑)
(少し考えさせられました)
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