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人間失格 太宰治と3人の女たちのJのレビュー・感想・評価

3.8
・物語★★★
・配役★★★★★
・演出★★★★
・映像★★★★
・音楽★★★

“死ぬ気で恋、する?”
“おまえを誰より、愛していました”

情感たっぷりに練り上げられた濃厚な脚本と、鮮やかで甘美な蜷川実花ワールド。

その中で堕ちていく“小栗版・太宰”が、退廃的・刹那的に、人間が人間であるが故に人間の道から外れていく様が描かれます。

“恥の多い生涯を送って来ました。”

いや、あなたはまるで子どものように純粋に、創作への欲求を追求しただけ。
“傷ついた者だけが、
美しいものを作り出すんだ。”
その健気さと儚さが、いつまでも世の人々を魅了し続けるのです。


そんな太宰を取り巻く若き文豪たちには、藤原版・坂口安吾に、高良版・三島由紀夫等々…

“人間は堕ちる。
生きているから堕ちる。
なあ太宰、
もっと堕ちろよ。”

秋の夜長、今をときめく豪華人気俳優陣が奏でる文壇の甘美なメロディに身を委ねてはいかが?

太宰を取り巻く三者三様の女たちに扮した女優陣の演技も、見応えがあります。


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劇場用パンフ★★★★★
特別版。全92ページ。
蜷川ワールドの色彩感そのままに掲載された劇中カットはもちろん、三鷹での太宰の足取りを追うマップなど、ファン垂涎の見どころ満載。
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