TaichiShiraishi

ロボット2.0のTaichiShiraishiのネタバレレビュー・内容・結末

ロボット2.0(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

ロボットさんマジハンパねえっす。気が狂いそうになる描写の連続。エンタメを追求し過ぎて狂気の域に到達してしまった。

冒頭の首吊る人が縄に頭入れる主幹映像やら下からのカット入れてくるところからもうどうかしている。

そんで次はインド人たちのスマホがどんどん暴走していくんだけど、そのインド人がみんなスマホ失っていってますよ~のシークエンスが普通の映画の3倍くらい長くてめっちゃくどくて笑ってしまった。状況説明の場面で別に見せ場でもないのになんであんな長いんだ。

そしてスマホが人を攻撃し始める悪夢のような場面が続いていくがこれがけっこう怖い。

家の壁が気づかぬうちに・・・・っていうあの場面とかなかなかゾッとさせられる。

そしてチッティを作って社会を混乱に陥れた博士が全然失脚していないのもちょっと怖い(笑)

スマホ怪鳥が出てくる場面のワクテカ感は半端なかった。

そんでついに登場するノリノリのチッティさん。ラジニさんが8年前と比べて全く更けていないのにもビビったが、あんな恰好が様になる初老男性は他にいないだろう。

博士の恋人に惚れていた問題はどうするのかと思いきや、まさかの登場させないという強引でシンプルな解決法にも笑った。
そして都合よく用意されるヒロインロボット。まあめっちゃ可愛いんだけどね。

とにかくこの映画のバトルはセンスオブワンダーに溢れていて、予算も潤沢なだけあってアイデア自体はバカバカしくてもチャチさはなく見ていられる。

とにかくこの監督は集合体が好きみたい。恐怖症の方は気をつけて(笑)。チッティの集合体が網になる描写のアイデアなんてすげーわ(笑)

ラストのスタジアムでのバトルは圧巻。絶対に数百人単位で巻き込まれて死んでいるとは思うが気にしてはいけない。


そして絵面のばかばかしさに比べてメッセージ性が強烈かつ容赦ない。


この映画が突っ込んでいるのはズバリ「人類のスマホ使いすぎ問題」。

これを言われてギクッとならない人間は少ないのではないか。

我々がいかにスマホに依存していて、無くなると無力か序盤のパニック場面だけでもすぐわかる。

にしてもインドって10社も携帯会社あったのか。

そんな状況への危機感を燃やし活動するパクシさんを演じるアクシャイクマールはパッドマン、ケサリに続いて素晴らしい演技でした。

あのスマホモンスターになった姿でのコスチュームに負けない眼力も尋常ではない。


そしてそんな自然保護過激派ヴィランに対して鳩を人質にとるという鬼畜戦法で勝つチッティさん嫌いじゃないぜ。

博士への忠誠心が増していたのも可愛い。

そしてお決まりのダンスはエンドロールだけ。

ぶっ飛んだ変な映画だったけど、とにかくサービス精神と社会への警鐘が尋常ではなく頭クラクラしました。みんなにももっとこの感覚味わってほしい。
TaichiShiraishi

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