イチロー51

ジョジョ・ラビットのイチロー51のレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.0
第2次世界大戦時のドイツに生きる人びとの姿を、ユーモアを交えて描いたヒューマンドラマ。
ヒトラーを空想上の友人に持つ少年の日常をコミカルに描いています。
主演はローマン・グリフィン・デイヴィス。
スカーレット・ヨハンソンやサム・ロックウェル、トーマス・マッケンジーらが共演。タイカ・ワイティティ監督自らヒトラーを演じている。

第二次世界大戦終戦間際で、ヒトラーをイマジナリーフレンドとした1人の少年の成長をコミカルに描いている不思議な作品に見入ってしまった。そして、伏線が所々で張られ、伏線回収が見事で、それが悲しさと驚きを助長します。

戦時中のナチスと言う重いテーマの中から、「家族愛、友情、勇気、愛、憎しみ、死、決別」などを経て成長する主人公を応援したくなります。
そして、俳優陣の演技が本当に素晴らしい。
いかに戦争や選民思想が愚かなことか、10歳の主人公を通して語られます。
挿入歌や衣装、街並みがとてもお洒落です。

ナチスや戦争を描きながら、それでいて重く感じない。しかし、メッセージは重厚というのは、本当に素晴らしい作品だと感じました。
ナチス映画、戦争映画だから観ないという固定概念で本作を鑑賞しないのではなく、是非、自身の感覚でこの秀作をを評価してください。