戦争なんて、笑えない最低のジョーク。
心にグサッと刺さる作品。軽率に面白かったと言えないくらい、物凄く重いテーマだった。
だからこそ、あえて子供目線のコメディタッチで描いてみせたのだろう。そのギャップが、反戦のメッセージをより強く引き立てる。
戦争なんてほんとくだらない。
ジョジョ少年が盲目的に信じていたユダヤ人の生態。バカみたいな話なのに、実際それが争いの原因になっているのが現実の出来事。
「ユダヤ人は悪だから排除せよ」
「ナチスこそ至高」
こんなことを信じさせられ育った子供達が戦場に駆り出されていく惨劇に、胸が締め付けられた。
ジョジョが抱いたエルサへの愛。たったそれだけのことで、世界は一変する。
ドイツ人だかユダヤ人だか、そんなことはどうでもよくなって、目の前の愛する人と念願のダンスを楽しむ。
これが美しいことだと皆知っているはず。願っているはず。
ジョジョとエルサがしたように、私たちも、戦争や暴力が蔓延る世界から、「扉を開けて"愛"と共に脱出するべき」なのでは?