はる

ジョジョ・ラビットのはるのネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

狂った思想の中で、ちゃんと自分を保っていられるだろうかと不安になるけど、ジョジョの母親や、キャプテンKのように、正しいと思うことに素直に生きていきたい。
間違った方向に進んでしまうジョジョを、ダメだと一辺倒に叱るのではなく、ジョジョにわかる方法でユーモアを交えて諭す母親は本当に聡明で素敵。

ジョジョも最後に大切なことに自分で気づけてよかった。最後2人で踊るシーン、最高にかわいいラストだった。

戦地の戦いや空襲で死んでいく人たちの苦しみを通じて戦争の悲惨さを描くことより、戦争によって脅かされるかもしれない私の生活を想起させる作品の方が、結果的に現代の人に戦争の怖さを認識させることにつながるのかな、と最近の戦争映画を見ていて思う。

戦地で一緒に戦う仲間が死んでいったとか、飢餓に苦しみながらどうにか生き残った英雄とか、その時代の思想や雰囲気を体感してきていない私たち世代にとってはファンタジーと同じくらい現実味がない。
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