タカハラ

ジョジョ・ラビットのタカハラのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.6
社会風刺とギャグを織り混ぜて描くジュブナイルストーリー。イマジナリーフレンドは、自分の中のダークサイド。ラストシーン、己に向き合い、弱さを乗り越えての本当の意味での自由、自由への意志のささやかなダンスに涙。優しさと愛に溢れた物語。

●良かった点
主役ジョジョの可愛さ
母親ロージー(スカヨハ)にも目元が似ている!

脇を固める俳優の魅力、特に下記の2人
キャプテンK(サム・ロックウェル)の存在感
とにかく笑わせて、笑わせて、最後に泣かせてくれる(優しさ溢れる別れのシーン)
ロージー(スカーレット・ヨハンソン)の凜とした美しさ、力強さ、キュートさが伝わる演技。特に不在の父親を演じたシーン
美術、服装などビジュアルのポップさ
目線、靴を使った演出の巧さ。(途中の散歩シーンでの目線、靴のアップなど)

ナチスドイツという難しい話題をコメディ、子供目線で描こうというチャレンジングな監督の心意気。笑いだけではなく、過酷な現実もそっと忍ばせるバランスの良さ。

●悪かった点
コメディや風刺を本当の意味で理解するには、時代背景を理解する事も必要なので、それなりの事前知識も必要なところ。
自分の好みではないギャグ、、コッテリなギャグ。
コメディだからこそ逆説的に浮き彫りになる、悲劇や痛みが想像以上にズッシリきた。
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