このレビューはネタバレを含みます
ずっとハラハラしっぱなし。
しかも、この話はたった40年程前の実話だと聞いて、余計に緊張感が増しました。
ドイツがまだ西と東に分かれていた頃の、東ドイツから西ドイツに脱出しようと試みている家族のお話。
私、まあまあ年齢がいっているので、子供の頃はオリンピックも西ドイツと東ドイツが出ていました。
ベルリンの壁が取り壊された時もはっきり覚えています。
だから、今のドイツしか知らないひとには、まさかこんなことがドイツで起こっていたなんて想像もつかない人がいるんじゃないかな？
さて、この作品ですが、最初から自作の気球に乗って脱出を試みます。
「あれ？ バルーンってタイトルなのにこんな早い段階で成功しちゃうの？ 西側についてからの話がメインなの？」って思っていたら、あとちょっとのところでうまくいかなくて、逆に追われる立場に……。
とにかく、緊張感がすごいんですよ。
みんなに見張られている気がするし、みんな密告しそうな雰囲気。
おそらく、脱出をする側の目線で見ると、全然そんなことなくても、みんなが監視しているように見えるんでしょうね。
そこらへんがうまく表現されています。
もちろん映画化もされているので、脱出は成功するんですが、全員無事に脱出できるのか気が気でない。
最後まで一緒に西を目指しているかのように全身力が入った状態で観ていました。
今回WEBでの試写を観せてもらったのですが、ぜひ大きなスクリーンで観て観たい。
大きな気球が空を飛ぶシーンは圧巻です。
