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バルーン 奇蹟の脱出飛行のskのレビュー・感想・評価

バルーン 奇蹟の脱出飛行(2018年製作の映画)
3.5
成功すると最初からネタバレされている映画。
元は史実で、社会主義の東ドイツから資本主義の西ドイツへ熱気球を使って亡命するというお話。

手に汗握る秘密警察の捜索
ひとつのミスが全員の命に関わる。
スタートからラストまでハラハラドキドキが止まらない。

訳あって二度飛ぶのですが、一度目の際に庇護対象であり家族から守られているばかりだったシュトレルツィク家の末っ子が、二度目の際には大人たちを手伝って、ヴェッツェル家のチビたちにお兄ちゃんしてたのが胸熱でした。

西ドイツで亡命するというのがストーリーですが、テーマはもっと重いものであると思います。
上手く言語化しにくいのですが、今も世界はこの問題と向き合えていないままだと感じます。

ラストにパトロールしていた警察官に、「ここは西(ドイツ)ですか?」と尋ね、警察官が「ここは(西ドイツの)東部だよ」と?を頭に浮かべながら答えるシーンがとてもぐっと来ました。
実際にもそういう問答があったようですが、そうですよね、西ドイツから見れば国境は東です。
無事超えられてよかった。

くしくも本日ドイツ出身のナレーターサッシャさんが新型ウイルスに感染したとネットで知りました。
ドイツ人であり、映画マイスターであり、東宝系列では上映前の予告映画のナレーションも務めるサッシャさん。
1日でも早い回復を心より祈っております。
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