ふくしんづけ

名探偵コナン 紺青の拳のふくしんづけのネタバレレビュー・内容・結末

名探偵コナン 紺青の拳(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初はうーん?と思ってしまうところがあったが、二回も観てファンムービーとしては難しいことを考えずに干渉できる良作エンターテイメントだと思った。

ミステリとしては微妙なところで、冒頭で起こる殺人事件は結構謎めいていていい感じだが、推理ものとしてはアンフェアな点があるというか、あくまでスパイスのひとつで観客がそこをいろいろ推理して楽しむってことは想定して作られていないような気がした。でも前作よりはまともに推理要素があった。

今回のうまい所といえば、やはり京極さんのスクリーンデビューで、普段なかなか登場しない彼が映画の中で暴れ回っているのは非常にレアであり感動すら覚える。
肉体的に完全無欠な彼に精神面での課題を提示するのも王道なドラマ作りで、この映画だからこそ出来た掘り下げだろう。
やっぱり最終的に園子を守ることこそが力の意味って結論にはなるんだけど、レオンに言われた弱味を自分から離れさせない(物理)という対策で克服する脳筋ぶりは京極さんらしいというか笑

ただ、強すぎるあまり原作のエピソードでも最後の方に颯爽と現れて園子らを助けるって活躍の多い彼は、コナンの本筋のストーリーに絡ませにくいキャラでもあるんだなあと実感した。活躍はあったものの彼のストーリーラインはサブで、メインストーリーはコナンとキッドで解決していた感があるから。

個人的には好きなキャラなので脇役でもいいから今後の映画にも、と思ったけど難しいのかな。
いっそかなり振り切れて、原作では実現出来ないであろう黒の組織との対決を映画で、っていうのもいいんじゃないかと思うんだけど、どうっすか笑
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