イイナ

新聞記者のイイナのレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
4.2
もはやノンフィクションかと思ってしまう。
この映画を公開にこぎつけた関係者とイオンエンターティメントに拍手!

平日の昼間の劇場は満席で、館内はきついヘアートニックの匂いと加齢臭の熱気で一杯であった。

実際に現実にあったであろう話しをテーマに、今の日本を危惧し、それを我々に投げかける作品でもある。
まず、主演の二人の演技がいい!
松坂桃李は、弧狼の血での演技からさらに上手くなった感、ほんと複雑な表情が素晴らしい。
なぜ、記者が韓国とのハーフという設定?という
声はよく聞くが、シム・ウンギョンはとても自然に感じた。
ラストの二人の表情は、何を物語っていたのか、
無音のエンドロールがより考えさせられる。

新聞社内のシーンの手持ちでもないような、無駄に揺れるカメラワークだけは余計だった。

福島の問題をテーマにした映画が、なかなか大規模公開に至らなかったり、陽の目を浴びなかったが、日本映画にできなかったことをやってくれた
画期的なこの作品、若い世代に是非観て欲しい。