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新聞記者のyukkeのレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
4.0
センセーショナル。

何がって、内容とかじゃなく、このテーマが松坂桃李主演でこれだけ大々的に公開してるという事。以前なら、名脇役のベテラン俳優さん主演で小さなミニシアターで公開されているイメージ。
そういう意味で衝撃的で面白かった。

藤井監督らしく今回も光と陰を多用。そして現実に起きた社会問題を彷彿させる、数々の出来事と問題提議が盛り込まれている。でも暑苦しさが少ないところに30代らしさを感じる。新聞を読んでない、政治に興味が薄い我々世代にも伝わるように描かれていたように思う。

役者さん達も素晴らしかった。
格好良さをゼロにした桃李くんのラストの顔。どんどんいい役者さんになってる。

話は本題と逸れるが、
振り返ることちょうど一年前。
とある観光都市で起きている事件が日本で報道されておらず、現地在住者から日本政府によって情報操作されているからだと聞いた。テレビでは本当に報道されず、SNSで情報を得ようとしている旅行者からのSOSをたくさん目にした。

そんな真実に触れていたので、この映画もある程度事実に基づいているのではと冷静に受け取った。
そして、もし真実であれば、この映画に関わった人達は覚悟をもって勝負したと思う。

ただ、立場によって正義は変わる。何が正しいかは分からない。
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