金柑

新聞記者の金柑のレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
4.0
胸糞悪すぎて悔しくて苦しくて何度も涙が出て、終映後は吐きそうな気持ちで部屋を出た。
いろんな作品のとこで何度も書いてるように私は政治経済に疎いので、感化されすぎだとか思われるならそれはそれでいいです。私が思った考えたことを書くだけなので。
若者らしく軽率に誇大化した感想を言うなら、日本国民やめてえ。(文字通りの意味としての)日本語も日本の食べ物も四季も好き、けど、日本国民やめてえ。
でも、この内容が、映画というメディアで出たことが、良いというか、せめてもの救いなのだと思う。とはいえ、私が今更言うことでもないけど、国内とはいえいくつも賞を取っているのにあまりにひっそりとしているけど。気持ち悪いね。
台詞がたまに少し説明臭いとか、英語がなんか微妙な気がするとか、そんなのどうでもよかった。

私が普段主に触るSNSはツイッターで、ありがたいことに私のTLには例えばセカンドレイプへの批判だとか、恐らくリベラルな内容が多い。だから劇中でわざわざ説明されることを知っていたりもした。でも同時に、そんなTLが当たり前ではないということも耳にしている。だからそれを"当たり前"にせず、説明臭くてもひとまず説明されていることがありがたいとも思った。きっとセカンドレイプという単語を聞いたことない人だってこの世にごまんといる。(そしてこの映画を観ないまま、映画で描かれていることを知らないまま人生を終える人もごまんといる。きっと映画なんてメディアなんてそんなものなんだ。それもまた苦しい。)

ラストの松坂桃李の、光を失った、墨のような目
金柑

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