fushiko

新聞記者のfushikoのレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
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日本アカデミー賞受賞作品。近日この作品は観ないといけないという気持ちが強まっているのを悟り鑑賞した。率直に、観賞後初めてこんな気分になった。憎しみが消えなかった映画は今までにもあった。ただ今作はそれだけじゃない複雑な気持ち。それはこの映画には考えるべき自国の現実が盛り込まれているからだ。惨すぎる。この話は表面上はフィクションだが内容的には正直フェイク一切無しだよな。これが現実。そうー国人に思われているこの国は何かがずれている。そんな政治を決めるのは自分たちという心情のジレンマ。。何年か前から政治、メディアいろんなことを半信半疑するようになり今では自分で発信源を吟味するようになったが、この国の人として生まれてきた以上、「こんな人たち知らない」じゃなくて、しっかり国民として間違ってると思った事に対しておかしいという意思を持っていかないといけないと改めて痛感する。それが微力でも、思うことが大切で、そして今のこの国に必要なことなのではないか。しっかりした意思も無くただ誰かを避難することで自分のアイデンティティを保ってこれで良し、な国民サイドにも同等の責任はあると私は感じる。今作中、多田が言っていた『嘘か本当かを決めるのはお前じゃない、国民だ。』という台詞は虚しくも今の日本の一角の的を得ている台詞だよなと。今を生きる人は観るべき作品だと思う。
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