Ken

新聞記者のKenのレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
4.0
2020年212本目。
くそくそくそくそくそくそくそくそ映画。

日本の政治とメディアのくそなところを丸ごと詰め込みセット映画。
あまりにも問題がリアルすぎる。もちろんノンフィクション作品にするため脚色されて入るけど、本質は変わらないし、本質がむしろ強調される描かれ方。
本当に胸くそわるい。

途中ダグウェイって言葉が出てきたあたりで、一気にフィクションに寄って少し気を抜けたと思ったら、最後に一気にブチ返してきやがった……


映画として見れば、
シムウンギョンと松坂桃李が素晴らしい。
特に松坂桃李の顔が徐々に死んでいくところ。もう本当にすごい。見ていてきっつい。
ラストシーンの表情よ。

映像の見せ方とか、色彩は最近の映画だなって思う。構図が独特だし、カメラもわざと揺れてたりとか。時々、ハッとするような美しい絵があったり。
松坂桃李が橋の上でこっち向いているシーン、めっちゃ綺麗で、突然ですごい驚いた。


映画作品として話の展開とか映像とか、すごい優れていると思った。

だがしかし、扱っているテーマが、キツすぎてもう冷静に見れなさすぎる。
フィクションとして見れないキツさ。現実だし、過去ではなく今現在も起きている話だし、もう無理すぎ。

でも、この作品が日本アカデミー賞取ったっていうのは明るい話だよね、きっと。





蛇足。
ぼくは日本は変わると信じています。変えられると思っています。
いろんな国に行ったけど、結局ぼくは生まれ育ったこの国が好きなんです。

数年前に読んだ、この若手官僚の資料。
https://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf

こんなことを考えてくれる人がどこかで頑張ってくれているならば、ぼく自身も自分のフィールドで最善を尽くすだけです。
Ken

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