たなか

新聞記者のたなかのレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
4.2
アカデミー賞3冠受賞にも関わらず、メディアでの宣伝が全然出なかったり公開直後から公式HPにサイバー攻撃がありサーバーがダウンしたなど、事前情報から気になっていた作品。
見終わって、「これは確かに」と思った。
フィクションとして描かれているが、明らかに現実に現政権下で起こった出来事が盛り込まれている。フィクションであることを前提としていても、映画として描くことの出来る限界点はここなのかなと感じた。

松坂桃李演じる若手官僚の、信念と社会的立場の間で揺れる心情、そしてラストの顔つきに胸がつまった。
ジャーナリズム、メディア、組織の力と限界について考えさせられる。
自分が何かの力によって作られた現実の中に生きているのだとしたら、それはとても怖いことだと思う。
たなか

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