新聞記者の作品情報・感想・評価 - 3ページ目

上映館(5館)

「新聞記者」に投稿された感想・評価

majiri

majiriの感想・評価

1.0
⚠︎敢えて評価は1にしました。

 かつて90年代、「踊る大捜査線」で青島は、警察のキャリアを登り詰めてトップから変えると言った室井と共闘し、自分はここで踏ん張るのだ的なことを言っていたような気がする。
事件は会議室で起こっているのではなく、現場で起こっているのだと彼は言った。
この映画「新聞記者」は内閣情報調査室(内調)がいわゆるネットサポーター的な振る舞いをして、ネット上の情報操作をしているストーリーと、(そして巻き込まれる若い官僚と)それに何とか抵抗していこうとする一人の新聞記者の物語である。
青島と室井はこの物語の吉岡と杉原のように結託するが、「踊る〜」では周辺の人もはっきりと敵か味方に分かれていた。
しかしこの作品では、(この作品が作られる経緯も含めて)誰一人としてはっきりとした意志をもって行動していない。意志というのはつまり、「なにかを信じていない」ということである。それは現実のそれであるし、この物語がどちらかというとノンフィクションよりの作品である為仕方ない面もあるだろう。
内調の怖い上司も、死んだ上司も、二人の主人公も、あるいは記者側の同僚や上司も、まるで死んだ眼をしている。
青島と室井は違った。青島は一人の警察官であることだけに誇りを持っていた。室井は組織を変えるということに執念を持っていた。
僕がこの映画に見たのは結局のところ日本版ブラックミラーである。
既に誰も(ネット上の振る舞いでさえも)伝わるということが、信じられなくなった主人公たち、
新聞記者吉岡が苛立ちが募り自分の思いをツイートするが、それを打ち消すような内調のデマやフェイクの書き込みの仕事。
それに何も知らずに流されるリテラシーのない人々。あるいは旗を立てられれば乗っかって盛り上がるだけの(健忘症の)人たち。
なのにそこにしかアクセスすることが出来ないような吉岡の振る舞い、あるいは若い官僚杉原が自分の妻が妊娠中なのにそれを手助けることが出来ないばかりか、最後の行動で妻と娘を危険に晒す。
しかし、その動機付けは自分の信じた上司の納得がいかない死に方であり、それと妻を天秤にかけただけのなんとも弱いものだ。
青島はトップになどなりたくない。一人の警察官としての仕事に誇りを持っていただけだ。その先輩はワクさん(いかりや長介)であった。踊る大捜査線はコテコテのベタなドラマだった。
でも、こういう人間が、もう日本にはいないかのような絶望的な雰囲気がこの映画を支配している。
そしてそれを糾弾してなんになるというのか?
国も形だけ保守してなんになるというのか?
「民主主義は形だけでよいのだ」
肯定してんじゃん。
そして、あらゆるものがひたすらされる情報操作(フェイクだろうが、真実だろうが)の先にあるものを、想像して吐き気がする。
それは感覚の麻痺である。
これが、もしフィクションの映画だったならばSFとして点数高いけど、
最悪!みんな目が死んでるとこは現実じゃん!!!

⚠︎評価は1ですが、右の人ではありません。
⚠︎新聞の記事を紙で読む行為を促すという点は評価できます。
あまりにも何もかもがズブズブな様を見せつけられて辟易しました。
nmoon

nmoonの感想・評価

3.8
これ映画なんだろうかと思うくらいリアルな内容。
家族を名指しされたら例え自分のしている事が間違っていると知っていて、それを正したいと思っていても権力に抗えなくなってしまう。
ラストは、観ている側に委ねるような終わり方だったけれど、今の世の中と重ねて観てしまっている自分には希望を感じるようなラストであって欲しいと希む心が何処かにありつつ、それとは違う結末を想像してしまう。
何もかもが繋がっていて雁字搦め。
忖度が全盛の時代に、よくこんな映画が作れたなと思う。内閣府では暗い部屋でパソコンに向き合っている職員さんが本当にいるのかな。
ひろみ

ひろみの感想・評価

3.8
ここまで規模は大きくなくても、どこかで実際にある話だと思うリアルさ...
メジャーな作品しかやらない映画館とか金曜ロードショーとかでは上映出来ないだろうけど、1人でも多くの人に見て欲しい

何か問題が起きたときに実名を出して告白するその人の覚悟を、もっと重く受け止めないといけないって感じた
バタコ

バタコの感想・評価

3.5
ドキュメンタリーのよう。
ntk0429

ntk0429の感想・評価

-
シアター2 U-18:◎
tan

tanの感想・評価

3.8
シム・ウンギョンとイモトアヤコて似てるかも、と新たな発見
最近、社会に対して色んなことを諦めていた中でこういう映画が作られて、
そして客席が満員になるという状況に少しだけ希望がもてた。
もっと見てほしいな。
シムウンギョンがよかった
滑り込みで劇場まで。

終始緊迫しつつ理性的、理知的な吉岡記者に鷲掴みにされながら固唾をのんで内容を追いかける。感情より頭を使う作品でした。それがとても心地よかった。

真実を追求する若い記者と官僚。青臭さとして描かれがちだけど、そういう単純な構図ではなかった。真実を知りたい、届けたいという「衝動」に突き動かされながら理性的に葛藤し、手足を動かす姿は一言で言って「カッコいい」ただそれだけだ。

主演の女優さん、シム・ウンギョンさんも松坂桃李も大変な好演振りだった。いいものを観せてもらえたことに心から感動している。

「誰よりも自分を信じ疑え」

相反することだけど、両方必要。刺さる言葉をもらった。