KUBO

轢き逃げ -最高の最悪な日-のKUBOのレビュー・感想・評価

3.0
ただ今、私の感想がYouTubeにて流れているようです(^^)

https://m.youtube.com/watch?v=IMeEos9IWDc

4月5本目の試写会は、水谷豊監督作品「轢き逃げ」完成披露試写会。

良い意味で素人臭い映画だった。

ポスターのイメージで轢き逃げを起こした方と被害者家族とのヒューマンドラマかと思い込んで見ていたら、作品は全く予期せぬ方向に展開する。しかも1人称が変わる。

60歳を超えて水谷豊の映画作りの感性は自由で若い。良くも悪くもインディーズ映画のようにルールに縛られず、だからこそ我々の想定の上をいく作品になった。

前半、あまりに芝居も演出も大げさで見ていられないと思っていたのが終盤で大化けする。え? え? そっちの方向に行くの? え〜って感じ。すごい熱量と不気味な演技で圧倒される。

ただサスペンスとしては、事件に偶然の要素が多すぎるし、手放しで褒められるわけではない。後半こういう展開になるのなら、前半が長すぎるし、もっとサスペンフルな前振りがあってもよかった。それでも、前半と後半がチグハグだからこそ展開が読めないと考えれば、その素人臭さが長所となっているのかもしれない。

上映前には監督の水谷豊はじめオールキャストの舞台挨拶。そしてエンドロールでは主題歌を手嶌葵が生歌で披露。たいへん豪華な試写会であった。水谷豊は60代のうちに3本映画を撮るのが目標とのこと。「TAP」「轢き逃げ」もう一本。60歳過ぎても新しいことに挑戦する姿に、私もこうありたいと思った。
KUBO

KUBO