マックス

轢き逃げ -最高の最悪な日-のマックスのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

二回目、Netflixで観賞。

物語をほとんど全部わすれてたけど、面白かった記憶あったのでもう一回みたら…
「あれ…面白く無いなぁ」と。

かなり都合いいなーというところが多い

真犯人というか、轢き逃げを企てた「輝」の行動がかなりバカで、面白くない。
嫉妬心や、幼少の頃の自分の立ち位置によって、心が壊れてしまったんだろうけど…
心が壊れてしまっている人の演技って難しいんだろうなぁ…
壊れてしまっている人の演技をしてしまっているというか、ステレオタイプ過ぎて引いてしまった。
本当に壊れている人に見えなかった。


妻の「早苗さん」と、「秀一」とのやりとりも綺麗なセリフが並び過ぎてて、生活感や幸せ感が全く感じない。
表面的な関係性に見えちゃう。
だけど、物語的に、この2人の愛や関係性の深さは、しっかりとあるものだから、
ここの2人の関係性はもっと深く見えるようにしたほうが良かったんじゃない?と、思う。



ただ、やっぱり、ラストは良かった!!!
このラストのための、前振りでしかないんだけど、とはいえ、やっぱり「輝」の人間性や、壊れた時の芝居がもっと豊だったら面白かったのかも。



あとは、所々の演出が
ダサいと言うか古いと言うか、
嘘っぽくてきつかった。


以下、一回目。
この時は4.0にしてました。

劇場で観た時の感想嫉妬が生む魔物。

轢き逃げ事件を起こした犯人さえも、実は巻き込まれていた。

中盤までは犯人は実際に人を轢き逃げたした本人の秀一だが、
この事件を企てたのは親友の輝だった。

親友の輝の嫉妬心がそうさせた。

取り調べを受ける輝は
「死ぬなんて思わなかった。秀一の困った顔が見たかった。被害に遭った女の子も誰でも良かった、ただ最近知り合ったから」


人は、嫉妬心に駆られると変貌する。
変貌して密かに何か悪い事をしても、「自分じゃない」と全力で芝居をして、きっとそのまま突き通してついた嘘を、嘘じゃなくて本当にしてしまう。

だから、誰にでも起きる事。

それに昨今の車絡みの事件もそうだ。
誰が加害者に、誰が被害者になるかもわからない。
意図していようと、本当に事故だろうと。


ラストシーンで秀一が語る
「罪を犯したモノは、罪を償う事なんて出来ない。罰を受ける事しか出来ない。」
親友の輝についても
「輝の嫉妬心を心のどこかで気付いていたんだ。輝の自分への対応にどこか優越感を得ていたんだ。彼の気持ちは心のどこかでわかっていたんだ。彼に謝らなければいけないのは、自分の方だ。」
と、妻の早苗さんに
「世間から隔離された環境で常に罪と向き合い、もう自分が人間では無いような感覚になる。ただ、最後に1つだけお願いがあります。また手紙を書いていいですか?」

事件によって人が死ぬ。

そのまわりの人達の人生は大きく狂う。

自分の罪(轢き逃げした事、輝にしてきた事、その他にも沢山あるのだろう…それ)を認め、
罰を受ける。

しかし、それでもやはり…人間でいたい。
ずっと突き放してきた早苗さんに最後の最後ですがる秀一の人間らしさはとても良かった。



シリアスなシーンが続いて(集中させられ続けて)眠たくなりそうなところに、
急に明るい音楽を差し込んで、
柳刑事と、前田刑事のシーンになったり、
前半、中盤、後半でガラッと焦点を変えたりと、
飽きさせない。

良い、エンターテイメント映画だと思う。

芝居としては、柳刑事と前田刑事のコンビは面白かった!
早苗さんの突き抜けて秀一を信じ続ける古き良き日本人女性というか、大和撫子な姿もとても良かった!
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