マレムリン

屍人荘の殺人のマレムリンのレビュー・感想・評価

屍人荘の殺人(2019年製作の映画)
3.1
ミステリ映画としては平凡、ゾ○○映画としては落第。
ミステリとしてはもはや何番煎じか分からないTRICKフォロワーという感じで、新鮮味はない。大きくコメディ側に振ったものの、わりと滑っている。
加えて原作小説のいろんな要素を端折っているため、僅かにあった人間ドラマ的な深みも無くなってしまっている。
思えば原作は本格ミステリとしては反則スレスレの針の穴を見事に通し切ったところが凄かったわけであるが、いざ映像になってみるとその意外性はいまいち伝わらないもんだなぁと。
ゾ○○映画としてはレーティングの問題があるのは分かるが、ホネホネCGなどいくらなんでもゴア描写を避け過ぎで、ジャンルムービーの醍醐味がなさ過ぎる。『アイアムアヒーロー』のような国産の大傑作を観ているだけに、この腰の引け方はひたすら残念。
キャスト陣の華のおかげで何とか観られたものになっている。神木くんと浜辺美波は良かった。