あっさりゆで卵

ブライトバーン/恐怖の拡散者のあっさりゆで卵のレビュー・感想・評価

3.5
トロマ映画出身のジェームズ・ガンが製作総指揮を務めている本作。これまた悪趣味全開。
アメコミヒーローの再定義化を謀った作品と言ったところでしょうか。
ガン監督の前作『スーパー!』でもヴィジランテ的なヒーローってよく考えたらただのやべえ奴だよねっていう物語を描いてましたね。

今作では、スーパーマンのプロットを借りて物語は進んでいきます。完全無欠の超人がグレたとなったらその惨劇は想像するところですが。圧倒的力を持つ者を前にして持たざる者がどれだけ無力か。ビシビシ感じました。

心霊ホラー的な表現が思ったよりも散見されました。特に光を使った演出は好きです。それに本作の白眉と言っても良いスーパーマン的な能力をフルで使うゴア描写は圧巻でした。みんな嫌な死に方をするんですよ。しかも理不尽な理由でばかり死んでいくので、正直胸糞です。

少しずつ狂っていくブランドンくん。能力も完全にスーパーマンのそれ。銃弾も通さない皮膚は「予防接種の時とかどうしてたんだろう」なんて重箱の隅をつつく様なことを考えてしまったり。
『ドラゴンボール』でサイヤ人が赤ん坊をポッドで他の惑星へ送り侵略するのと同じ感じなのかなーなんて思いつつ観てました。

絶対グレた原因の1つは父親の雑な性教育です!

それにあの終わり方、そういう事ですか…?

ちょっと残念なところはありつつも、気軽に楽しめるホラーでした。