ひっきーくん

ブライトバーン/恐怖の拡散者のひっきーくんのレビュー・感想・評価

5.0
ひっじょーに良くできたアンチスーパーマン映画でした…ドクタースリープ見たあとだと上映時間が優しい感じ…w

映画一本の満足をきっちりまとめて一時間半というスリムな構成となってるのがすごく優しいと思う 

テイスト的にはシャマラン監督のアンブレイカブルシリーズ好きな人はハマるんじゃないかな!

全体がスーパーマン、特にマンオブスティールかな?のパロディとなっており、音楽なんかはハッとさせられたり…!
何かを踏み間違えてしまえば、スーパーマンはヒーローではなかった?という発着点から思春期の子育ての困難さを描く精神的『心のホラー』と、直接的な破壊を厭わないリアルな身体的痛みが強烈に伝わる『身体のホラー』が両立していてすごく良かった

子供の不気味さ、感情が見えない気味の悪さをきちんと描写してそれにうまく共感できず苦しむ二人の親を等身大に描いたのも良い 
二人ともとびきり出来た親ってわけじゃないけど、ありがちなクズ親とも描かれてないのが良かった!
そこらへんの描写がまたリアルで良いなーって思いました

超能力を『ギフトだよ』『みんなのために使おう!』みたいな聞き飽きたヒーロー映画の常套句が逆にホラーなのがなんとなくガンパレードマーチを思い出したり…

劇中うまく回収されなかった『クリプトナイト』的存在など残る伏線は結構あったが、それすらもスーパーマンや他のヒーロー物の物語に触れてきた視聴者たちなら『この先、わかるでしょ?』というスタンスだったのもグッド