みっちょむ

行き止まりの世界に生まれてのみっちょむのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

期待以上だった。
ロックフォードに住むスケートボードを愛する3人の若者(監督本人含む)のドキュメンタリー。
まず母親を早くに亡くし父親から愛情を受けなかったにも関わらず産まれた子に愛情を注ぎ育てるザックの姿に泣き、差別の意味を理解していない白人友人達(1人理解者がいた)の中で苦しむキアーの亡父が生まれ変わるなら痛みを知り戦い続ける黒人が良いという言葉に泣き、継父の暴力を見逃し息子を傷つけたにも関わらず夫を庇う母親とカメラ越しに語り合うビンの悟りにも似た表情に泣き、父のお墓を探すキアーの姿に泣き…その後の彼らの成長した姿にも泣き…全編涙が止まらず…
ニナも含めて子ども達は誰も悪く無いのだ。ザックは自分が選んだ人生だから自分が悪いというが、それは違う。
親に出来る事はなんなのか、親世代が見るべき映画だった。
スケートボードの疾走感が閉塞感のある街で生きる彼らの拠り所となっていて切なくも清々しかった。
みっちょむ

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