このレビューはネタバレを含みます
ストップモーション・アニメの最高峰、アードマンの看板シリーズ「ひつじのショーン」最新作。
地球に迷い込んだエイリアンのこども、ルーラ。アニキ(？)としての責任感に目覚めたショーンは彼女が乗ってきた宇宙船を見つけてあげようと考える。一方、町はUFO目撃の噂で大騒ぎ。そしてエイリアンを捕獲すべく秘密組織のエージェントがやってくる…
ET、未知との遭遇、スター・ウォーズ、ゼロ・グラビティ、2001年宇宙の旅にX-ファイル。これだけSFモチーフあるんだから出るよね？と思ってたら、やはり出ました「ドクター・フー」！しかもベェ〜というひつじ語の「エクスターミネート！」付き！
冒頭、フリスビーで遊んでいたショーンたちは牧場主のコンバインを破壊してしまう(例によって！) 。悪ふざけのたびにビッツァーに「禁止令」を出されてふてくされるショーン。こういうイタズラがショーンの持ち味だし、瓢箪から駒みたいにイタズラが問題を解決することも多い。でも今回は悪ふざけが過ぎて、せっかくルーラの宇宙船を取り返して帰るところだったのに、地球に逆戻りした上に宇宙船も大破してしまう。この時、ビッツァーはショーンを叱るんじゃなく気落ちしたルーラを慰めに行くんだよね。ビッツァーはいつもはショーンたちにいじられるちょっとドジなキャラだけど、ここぞというときに見せる行動が高潔なのです。
ルーラはザッツこども！でもゲップで衝撃波を起こしてしまう超能力の持ち主。ショーンとゴミコンテナに乗って宇宙船探しをするくだりはとにかく楽しそうで、見てるだけで顔が緩んでニヤニヤしちゃったよ。
秘密組織のエージェントの設定もよかった。子供のころエイリアンを見たことを誰にも信じてもらえず、UFOハンターになってしまった悲しい過去があるのだ。あと彼女の部下の、マーズ・ローバーみたいなロボットも可愛かった。
大笑いして、ちょっとほろりとして、最後のオチでまたニヤリとさせてくれる、そんなショーンが大好きです😊
