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世にも怪奇な物語のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)
3.6
1967年製作、エドガー・アラン・ポーの小説を題材にしたオムニバスホラー映画。
怖いというより奇妙な話が3作。

①黒馬の哭く館 監督ロジェ・ヴァディム
原作「メッツェンガーシュタイン」
ヒロインの伯爵家の高慢な令嬢にジェーン・フォンダ。
ころころ変わるファッションが見処。
ハイレグボンテージからクラシカルなドレスや乗馬服まで見事に着こなす彼女が素晴らしく綺麗でエロいです。
物語は我儘三昧の伯爵令嬢が気になる従兄弟の男爵がなびかないので、腹立ち紛れに放火したら彼も焼け死んでしまったという話。
日本の民話、馬と娘の話にちょっと近いかも。

②影を殺した男 監督ルイ・マル
原作「ウィリアム・ウィルソン」
主演アラン・ドロン。
アラン悪とアラン善が対立する、ドッペルゲンガー物。
黒髪のブリジッド・バルドーの凛々しい美貌と鞭打たれる時の淫靡さが見処だった。
アラン・ドロンはデフォで影があるので2面性違和感なし。

③悪魔の首飾り 監督フェデリコ・フェリーニ
原作「悪魔に首を賭けるな」
少女の幻影に悩まされる俳優ダミット(テレンス・スタンプ)の話。
この少女の表情が冒頭と終盤の数カットしか出番が無いけど滅法怖い。
またテレンス・スタンプの酔いどれ狂気も素晴らしい。
フェリーニ監督、ホラーも撮れるのだな…と思ったいい結末。
車好きならフェラーリに目がいくかも。

3作とも甲乙つけがたいがあえて好きな順番は③①②